緊急入院 2
病院に着いたら
あの魔法のような強力な点滴で
ぼくを楽にしてくれる
そう思っていたのだけど
そう簡単ではなかった。
救急隊の人からぼくを受け取った
ERの看護師さんは
救急車の中で聞かれたことを
ぼくから聞き出そうとした。
そんなことより
痛いからなんとかして
同じ質問に何度も答えるより
ぼくの望みは魔法の薬だった。
コロナの影響なのか
普段からそうなのかわからないけれど
ERは空いていた。
たぶん
急を要する患者としてここにいるのは
ぼく一人だったと思う。
質問タイムの後は
検査タイムだった。
血液検査
CT検査
レントゲン検査
心電図などなど
痛くて苦しいのに
狭いストレッチャーで運ばれた。
そんなことより
魔法の薬で
眠らせてくれ。